安倍氏暗殺「世直し」と叫ぶ宮台真司氏ら、自分への暴力に何思う?

石井孝明
ジャーナリスト
(写真)テロが日本に暗い影を落とし始めた(イメージ写真)(iStock / marshone

テロを賛美する異常な人たち

安倍晋三氏の暗殺事件のあとで、醜悪な人たちや出来事を見続け、私はうんざりしている。その一つが、安倍氏暗殺の容疑者山上の映画ができたことだ。安倍氏の国葬儀が行われた今年9月27日の前日に公開されたという。当然見ていない。

監督の足立正夫は83歳で1970年代にテロを引き起こした日本赤軍、学生運動活動家の映画を繰り返し発表。今は生活保護を受給しているという。なんで憎む日本国の施しを受けるのだろうか。

そして文化人(というより変な人たち)が集まって、この映画の公開に合わせトークライブをしていた。気味悪いので、私は見ていない。最近、内容のおぞましさを知って呆れた。発言を書き起こした人たちがいた。

「でかした」「世直し」発言の恐ろしさ

石坂啓という漫画家は、「事件を知った時は思わず『でかした!』と叫びました」。「夫は容疑者を山上様と呼んでいます」と言っていた。夫は出版社の小学館の役員だという。児童書を中心に発展してきた出版社の小学館は、テロリストの賛美者を出世させるらしい。

東京都立大学教授で社会学者の宮台真司は次のように語っていたという。(日刊ゲンダイ記事

「(国葬儀が)途中で中断されないで、ここまで引っ張ってきたことによって、国辱の恥さらしになっていることが私はうれしいです。まさに落日、しょぼい日本が話題になる。G7から、誰ひとり来ませんしね」

「安倍というのは、ある種の日本の切り口であってね、日本全国どこを切っても安倍の顔なんですよ。映画だろうが音楽、芸能での五輪問題、電力の世界、大学だろうが、上を忖度するヒラメ、横をキョロキョロ見るキョロ目の空っぽな人間たちがぶざまに蠢いている。これを日本人の劣等性と言ってきましたけど、それが今、いろんな形で表に出てきている。それはいいことでね。なぜ、そうなったのか。安倍晋三氏という瓶のフタが取れたからでしょう。(今回の事件は)機能としては世直しとして機能している」

学者と称するのに何を言っているのか意味が不明だし、テロを世直しと肯定している。あまりにも醜悪だ。「安倍の顔」とはなんだろうか。勝手に自分の妄想のメガネを通じて、社会を論評しないでほしい。

次のテロに、彼らは何を思うのか

こうした人たちを観察して、いつも抱く感想がある。

第一にこうした人たちの言葉の軽さとみっともなさだ。安倍首相を冒涜する言葉を吐いた人たちは、凄まじい批判をS N Sで受けた後に沈黙した。なぜかオールドメディアは自民党議員や保守言論人の発言は言葉尻を捉えて大騒ぎし批判するが、「普通の日本人」が批判する左派の異様な発言には反応しない。自分の言説を曲げずに思うことを堂々と主張すればいいのだが。やましさ、世論への怖さがあるために逃げるようだ。安倍氏は生前、このような人たちに寛容すぎた。

第二に、この人たちの本業のみっともなさなさだ。前述の映画監督も、漫画家も、今の時代に大したこともしていないし、社会から忘れられた人だ。背負うものがないことや、目立ちたいと思うから過激になるのだろうか。

宮台は、今はそれほどでもないが、1990年代、左派言論人の中心の一人だったようだ。私は日本のくだらない「論壇」に対して関心がないし、彼の著書も読んでいない。この人は、原発事故後にエネルギー政策に介入し、反原発で大騒ぎしていた。発言の間違いをツイッターで指摘したらブロックされた。写真は再エネを推奨し、菅直人と親しくする2011年の宮台の写真だ。彼の推奨した再エネは、今、日本中で混乱を引き起こしている。しかし、その問題を含めエネルギーの件について、最近は飽きたのか、ほとんど発言していない。無責任な言論人なのだろう。

【写真】リベラル系文化人と菅直人首相、孫正義氏の参加する再エネ促進のイベント(2011年、テレビ東京のニュースより)
(写真)リベラル系文化人と菅直人首相、孫正義氏の参加する再エネ促進のイベント(2011年、テレビ東京のニュースより)

第三に、この人たちの社会への配慮のなさだ。私は、テロが別のテロを生みかねないと警告を重ねた。その通りのことが起きている。

宮台は11月29日、勤務する東京都立大学の八王子キャンパスで身元不明の男に襲撃され、大怪我を負った。動機は不明だが、テロの可能性がある。私はこの事件を含めてあらゆるテロと暴力を批判する。また彼の快癒を願う。しかし彼とその同調者は、自らのこれまでのテロ容認の発言とこの出来事の関係をどう思うのか。聞いてみたい。

「なぜテロを容認してはならないか」の答えがここにある。勝手に主観で作られた「世直し」を名目にした、無法で理不尽な暴力が、政治家に、国民一人一人に、そして「自分に」向かう可能性があるのだ。もしかしたら宮台は、自分が「世直し」の対象になったかもしれないのだ。

「蟻の穴が堤防を壊す」という例えが、古今東西にある。小さな誤りの累積が、社会全体を壊しかねない。テロを容認する人たちは、自らの行為を自制、自省してほしい。(敬称略)

6 件のコメント

  1. emptyhouse より:

    安倍晋三へのテロを肯定した宮台真司。
    その宮台真司へのテロに対して「自業自得」「因果応報」だけでなく、それこそ「ざまあみろ」「でかした」と言いたくなってしまう自分がいる。
    宮台真司、安倍晋三へのテロに笑顔で応えた江川紹子、そして喝采を叫んだ小学館。彼らの存在が俺を醜くしてるのだろうか?
    だから、もう彼らを視界に入れたくない。

  2. 石井孝明 石井孝明 より:

    いいえ醜くありません。全く同じ感想を持ちますが、我慢してそれを抑えます

  3. キョンタ より:

    前から思っています。口にすると彼らと同じだと思われるから黙っていますが。
    神様はいるのかもしれないと。

  4. shuhei より:

    初めまして。まあ「命があって良かったね」というあたりが穏当ではないのか。もっとも私は人間ができてないので「人を呪わば穴二つ」と付け加えてしまいますが。

  5. yossy より:

    安倍テロは与党が韓国カルトに侵食され日本人の財産が海外に流出し
    いくつもの家庭が破壊されその子供たちは辛酸をなめていたが
    それらはまったく報道されなかった現状を白日の下のさらすことができたという面があると認識しております。
    宮台テロは犯人が不明で背景がわからないからなんとも。

  6. YoshY より:

    宮台真司といえば神保哲生と一緒に、パソコン遠隔操作ウィルス犯人片山祐輔にインタビューして見事騙された動画を見て以来、このお馬鹿さんにはもう言論の世界でお目にかからずに済むと思っていたが、あの後もしゃーしゃーとおかしな言説を垂れ流していたのか。

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